キムリアとは
キムリアは、CAR-T療法のための注射製剤です。
まず、患者さんの血液から免疫細胞のひとつであるT細胞を取り出します。これに、がん細胞を標的として攻撃するために設計されたCARの遺伝子を導入し、CARを作ることができるCAR-T細胞を作ります。これを患者さんの体内に戻せるように製造された製品がキムリアです。
キムリアのCARは、以下の3つの部分で構成されています。
- がん細胞の表面にあるCD19と呼ばれる分子を認識する部分
- がん細胞への攻撃能⼒を強化する部分
- CAR-T細胞を体の中で増やす働きを持つ部分
キムリアによるがん細胞の攻撃
キムリアを投与すると、体中にCAR-T細胞が拡散します。CAR-T細胞は、他の血球の協力がなくてもCARを使ってがん細胞を見つけて結合し、がん細胞を攻撃し、死滅させます。
また、CAR-T細胞は体の中で増えることができるため、1度だけの投与で継続的に標的のがん細胞を攻撃します。