メラノーマの診断は、まず、皮膚科医がメラノーマと思われるところを視診(見て診断)し、その後、さまざまな検査を組み合わせて行います。
視診
メラノーマと思われるところを皮膚科医が視診します。視診の時は、まず肉眼で調べます。肉眼で調べてメラノーマの可能性がある場合は、ダーモスコピーという方法で調べます。これは、ダーモスコープという機器で皮膚を拡大して詳しく診る方法です。
メラノーマでは、「ABCDEの特徴」が見られるかどうかがポイントとなります。視診でこれらの特徴があった場合、メラノーマの可能性が考えられます。「ABCDE」とは、メラノーマの特徴を表した英語の頭文字です。
「ABCDEの特徴」
A “Asymmetry“の頭文字 |
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B “Border irregularity“の頭文字 |
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C “Color variegation“の頭文字 |
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D “Diameter enlargement”の頭文字 |
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E “Elevation/Erosion”の頭文字 |
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超音波(エコー)、CT、MRI、PET検査
超音波(エコー)、CT、MRI、PET検査を行うことがあります。これは、メラノーマと思われる部分の深さや広がりを調べるための検査です。
皮膚生検
さまざまな検査を行ってもメラノーマかどうか特定できない場合は、皮膚組織を採って顕微鏡で調べることもあります。これを皮膚生検といいます。
皮膚生検の多くは、メラノーマと思われる部分全体を切除して調べます(全切除生検)。
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古江増隆, 山﨑直也編集. 皮膚科臨床アセット17 皮膚の悪性腫瘍. p.28-35, 49-54. (2014)