タフィンラーとメキニストは、BRAF遺伝子の変異が引き起こす命令系統の乱れに着目し、細胞を増殖させる命令をストップするために開発されたおくすりです。
このように、がん細胞内で特定の遺伝子やたんぱく質などに作用するおくすりを「分子標的薬」と呼びます。
タフィンラーの働き
タフィンラーは、変異を起こしたBRAFそのものに作用して、細胞を増殖させる命令系統をストップし、がん細胞の増殖を抑えます。
メキニストの働き
細胞を増殖させる命令は、いくつかの物質がバケツリレーのように伝えていきます。BRAFが、次にこの命令を伝えるのがMEKというたんぱく質です。
メキニストは、MEKに作用して、細胞を増殖させる命令の伝達をストップさせるおくすりです。
タフィンラーとメキニストは、作用する場所が違うため、お互いの効果を補い合うことになります。ですから、タフィンラーとメキニストを併用することで、がん細胞の増殖を抑える作用がより強くなります。
メラノーマの細胞内でタフィンラーとメキニストが作用する場所(イメージ図)
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山﨑直也監修. メラノーマ(悪性黒色腫)でタフィンラーとメキニストを服用される方へ
ぜひ知っておいていただきたいこと. (2018)