② GISTの再発
GIST(消化管間質腫瘍)は、手術で完全に腫瘍がなくなった後にも、以下のような状態になり再発や転移が起こる可能性があります。主に肝臓か腹膜に起こります。
- 転移
血液を介して他の臓器へ移動し、最初とは別の場所で腫瘍が成長した状態のこと。
肝臓が多い(転移する臓器の60~80%)。 - 播種(はしゅ)
腫瘍細胞が腹膜(胃や腸などを包む膜)にこぼれ落ちて、そこで腫瘍が成長した状態のこと。
GISTの再発の頻度は、腫瘍の大きさや腫瘍細胞の活発さなどに影響されます。腫瘍細胞の活発さは腫瘍の中で分裂している腫瘍細胞の数から判断します。腫瘍の直径が大きい場合や腫瘍細胞が活発な場合には再発リスクが高まります(高リスク)。また、腫瘍のできた場所によっても異なり、胃より小腸・大腸のGISTのほうが再発リスクが高いです。
- 再発の可能性の判定基準
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Joensuu H. Hum Pathol. 2008; 39: 1411-1419
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Rutkowski P, et al. Eur J Surg Oncol. 2011; 37: 890-896