③ 術後グリベック*治療
初めてGIST(消化管間質腫瘍)と診断された方は、まず手術で完全に腫瘍を取り除くことが検討されます。しかし、完全に切除しても再発することがあります。それは、目に見えない小さな腫瘍が残っていて、腫瘍の増殖スイッチが入った状態になっているからです。
その可能性が高い、いわゆる高リスクの方には術後グリベック*治療が実施されます。グリベック*の服用により、全身に有効成分が行き渡ります。グリベック*は分子標的治療薬なのでKIT蛋白をターゲットとし、増殖スイッチを切る(腫瘍細胞が増えるのを抑える)働きが期待されます。
ただし、グリベック*には増殖スイッチそのものを壊す作用がないので、腫瘍の成長を抑えるためには、十分な期間服用(めやす:約3年間)を続ける必要があります。
*グリベックはKIT陽性(CD117)GISTの治療薬です。
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Joensuu H, et al. J Clin Oncol. 2016; 34: 244-250